ムカデもヤスデも、脚の本数が多いことで知られています。
よく見ると、ムカデは体の1節に1対ずつ、ヤスデは1節に2対ずつ足がついているのが特徴です。
どちらも、見た目が嫌われてしまうことが多いですが、どちらかというとムカデの方が噛まれると痛みが出る毒があるため、注意が必要ですね。
ヤスデの場合は、触ると異臭を放つものもいるようで、踏みつけたりすると臭液がでて臭かったり、毒素を持っていたりすることがあるようです。
日本では、人体に影響が出るような毒を持ったヤスデはいないと言われていますが、できれば踏みつぶしたりしない方が良さそうですね。
今回は、ムカデとヤスデの違いについて書きたいと思います。
足の本数の違い
ムカデは、「百足(むかで)」と漢字で表すように、足が多いことで有名ですね。
一方、ヤスデは、英語で millipede と言います。ラテン語の千(milli)脚(ped)という語からきているので、千本の脚を持っているという意味があります。実際には1,000本もないのですが、名前の由来の印象として、ムカデは100本、ヤスデは1,000本とあるように、ヤスデのほうが足が多いです。
ヤスデは、倍脚類に属しています。
ヤスデの細長い体には、数十個の節に分かれていて、前の3節には1節に1対ずつ、それ以降は1節に2対ずつ足がついています。
ムカデの場合は、1節に1対ずつ足がついていますので、ヤスデの方が足が多いです。
ヤスデの足はムカデよりも短いことが多いので、足の印象が残りにくいのですが、短い間隔に沢山の足がついていて、ちょこちょこと細かく動いています。
危険性の違い
【ムカデ】
ムカデには毒があるので、注意が必要ですね。噛まれて毒が付着すると、痛みが出ます。
ムカデは肉食性なので、攻撃的で噛んだりしやすいです。
【ヤスデ】
一方ヤスデは、分解者の役割があって、落ち葉や朽木、菌類などを食べて生きています。
ヤスデは人間を攻撃してくることはないので、直接的な害はなく、ちょっと不快に感じるだけです。
見分け方は?
どちらも長細い生き物ですが、よく見ると、体の節から1対ずつ足が出ているか、2対ずつ足があるかで見分けられます。ムカデの方が、動きが早いようです。
ムカデの方が黒っぽくて足が長いです。
実は、ムカデに似ている種類のヤスデもいます。
勘違いしてしまう原因は、
「細長くて家に出てくるのはムカデに違いない!見たことはないけど。」
ということが多いです。
ムカデだと思ったけど、実はヤスデで無害だと分かるとホッとしますね。
どちらも素手で触らない方がいいですが、ちょっと靴やスリッパなどで触ってみたら、コロンと丸まってしまう、赤茶色の細くてつるっとした感じの長細い生き物は、おそらくヤスデです。
見た目が気持ち悪いという人がいるかもしれませんが、噛んだりしないので、ほどんど無害ですよ。
ヤスデの大量発生を抑えるには?
いくら噛んでこないと言っても、ヤスデが大量派生すると気持ちが悪かったり、においがしたりします。
対策としては、庭などで、水はけを良くしたり、落ち葉を定期的に掃除したり、隠れやすそうな大きめの石を取り除くなどができます。
殺虫剤や農薬をまく前に、落ち葉を除くなどの環境改善から試してみるのがおすすめです。
なかなか減らない場合には、駆除業者に相談することもできます。
まとめ
ムカデは、噛まれると痛みがあり、毒があるので注意が必要です。一方、ヤスデの場合、ほとんど害がないものの、大量発生してしまわないよう、落ち葉などを溜めないで、定期的に掃除すると効果があることもあります。
1階に住んでいると、ムカデやヤスデなど、いろんな虫が家の中に入ってきやすいので、うっかり踏んでしまったり、スリッパの中に入り込んでいるところに足を入れてしまったりする事故に気をつけたいですね。
ベランダに置くスリッパを、先が見えるタイプにすると、中に虫が入り込みにくいかもしれないです。
【サンダル】
ムカデに噛まれたら、決して噛み口から毒を吸おうとしないでください。症状が広がるからです。また、冷やすのも逆効果です。
熱いお湯を使って、石鹸やシャンプーで洗い流すほうが良いと言われています。
対処法を知って、ムカデやヤスデに遭遇しても驚かないようにしたいですね。
※ ムカデに関連する記事
コメント